今回は麹甘酒の応用編で、麹とフルーツで作る爽やかなドリンクをご紹介します。
材料は麹と水とお好みのフルーツだけ!
アルコールフリーですっきりした甘さのおいしいフルーツパンチができます。
麹甘酒より軽やか&爽やかな甘さで暑い夏のデザートにもぴったり!
涼しい季節には旬の果物で温かい麹フルーツパンチもおすすめです。
1種類の果物だけでその風味を存分に味わうもよし、いろいろなフルーツを合わせて目にも鮮やかなフルーツパンチにするもよし。
味も風味もフルーツの組み合わせ次第です!
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目次
1.麹フルーツパンチの作り方
1-1.材料
- <材料:できあがり700ml程度~フルーツ量による>
-
- 米麹 (乾燥)
- 100g
- 水 – 保温用 (60℃程度)
- 200ml
- 水 – 希釈用 (冷~常温)
- 300ml(お好みで増減)
- フルーツ (生/冷凍)
- 100g~お好きなだけ
※レシピでは、鶴味噌醸造の米こうじ(乾燥)を使っています(リンク先は鶴味噌醸造の公式Webショップ)。
1-2.手順
- <手順>
-
- 米麹と保温用の水を保温容器に入れる。
- 次の①②のいずれかで保温する。
- ①57℃で10時間
- ②50℃で10~24時間、さらに55~57℃で3時間程度
- 希釈用の水を加え、冷蔵庫で寝かせる。(数時間~1日程度。全体が甘くなるまで)
- フルーツを加え、冷蔵庫で1時間~1日寝かせる。(フルーツの風味が移るまで)
※レシピの保温温度や時間は、鶴味噌醸造の米麹で作る場合の目安です。
※保温器にはヨーグルティアを使用しています(詳細は、2-1.保温器を参照のこと)。
※保温方法②の50℃での保温時間(10~24時間)は、麹:水=1:2で仕込んだ場合のものです。水の量を増やして保温する場合、長時間だと臭いが出たり膜が張ったりします。水の量が増えるほどこの傾向も強いです。そのため、保温水を増やした場合は、保温方法①で行ってください。
※保温方法②の温度切替は、55℃でやってみて芯が気になるようであれば温度を上げてみてください。切替後は放置でもよいですが、切り替えてしばらくすると容器内でかなりの温度差が生じるため、1時間経ったくらいに全体を混ぜるのがおすすめです(30分後と1時間後の2回混ぜてもよい)。
※保温環境、使用する米麹が異なる場合は、念のため保温時の水を300ml以上(その分は希釈時に減らす)にしてください。保温温度も時間も麹によりけりだと思うので、最初は55℃10時間程度で芯の具合を確認するのがおすすめです。結果によって温度や時間を調整してみてください。
では作っていきましょう。
<1>まずは米麹と水を合わせて保温し、米麹の甘みを出します。甘みが十分に出て米麹の芯が気にならなくなるのが目安です。保温時間は、温度が高いと短く、温度が低いと長くかかります。
<1-1>最初に米麹を量って保温容器に入れておきます。
<1-2>次に保温用の水(60℃程度)を用意します。加える水の温度が高すぎると米麹の酵素が力を失ってしまい甘みが出なくなるので、高温に注意してください。(注:入れた後で温度を下げてもダメです。)
<1-3>保温用の水を麹の入った容器に入れます。米麹は冷蔵庫で保管してある場合が多いと思います。これに保温用の水(60℃程度)を加えても、全体の温度は50℃前後にしかなりませんが、これで構いません。
この後、保温中に麹が水を吸って表面ぎりぎりまで水位が下がります。麹が水から飛び出しすぎているとその部分に芯が残るので、保温器に入れる時点で麹の表面を平らな状態にしておきましょう。
<1-4>保温器に入れて保温します。保温手順②の場合は、途中で温度を切り替えましょう。
<1-5>目安の時間が終了したら、表面の麹を味見して芯が残っていないか確認してください。芯が残っていた場合は、表面と底の麹が入れ替わるように全体を混ぜ、1時間ほど保温を延長してください。
下の画像は、保温前後の違いを分かりやすくするため300ml程度の容器に入れたものです。保温後は米麹が水分を含んで膨張しています。
便宜上、ここで作ったものを濃縮麹水と呼ぶことにします。レシピの分量だと出来上がりの濃縮麹水は270ml(300g)くらいになります。この状態で冷蔵もしくは冷凍保存できます。
<2>濃縮麹水に希釈用の水を加えて、麹水の温度を下げます。
<3>希釈してから麹水全体に甘みが広がるまで少し時間がかかるので、フルーツを入れる前に冷蔵庫で寝かせます。
濃縮麹水を保温直後に希釈した場合は、1日程度寝かせると全体的に甘くなります。甘さが麹水全体に広がった後、麹部分だけを食べてみると甘みがなくなっているのが分かります。
冷蔵庫で2~3日以上保存していた濃縮麹水を使う場合は、数時間から半日程度で全体に甘みが移ってきます。
<4>次に、麹水にフルーツを入れます。これを冷蔵庫で寝かせてフルーツの甘さや香りが麹水全体に溶け出してくるのを待ちます。かかる時間はフルーツによってかなり違ってくるので味見しつつ待ちましょう。

お好みの具合になったら完成です!

完成したら早めに食べましょう。放置しておくとフルーツからどんどん風味が抜けていき、抜け殻になってしまいます。
逆に、麹水は果物のエキスをたくさん含んでおいしくなるわけですが、フルーツパンチとして食べる場合はフルーツ自体も味わいたいので、タイミングを逃さず早めに食べるのがおすすめです。万が一、フルーツが抜け殻になったとしても、麹水部分はおいしいジュースとして飲めるので落胆することはありません(笑)。
次章で補足の説明などしています。ご参考まで。
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1-3.追加の説明&ちょっと役立つヒント
- 麹フルーツパンチと麹甘酒の違い
- 甘酒の場合は、炊いた米を麹と一緒に保温します。このとき麹の持つ酵素が米のでんぷん質に働いて糖化されるので甘くなります。麹自体も米なので当然甘みがでますが、炊いた米にも作用して全体が甘くなるわけです。
甘酒~炊いた米が麹の働きで甘くなる
一方、麹フルーツパンチでは、麹自体の甘みを引き出すために保温はしますが、麹による甘みが出るのはここまでです。フルーツはでんぷん質の塊のようなお米とは違うので、同じような効果は期待できません。麹水に漬けることでフルーツがより甘くなるわけではないのです。
麹フルーツパンチ~麹水は甘くなるが、入れたフルーツの甘みが増すわけではない。(かすかに見える小さな白い点は、細かく砕けた麹の粒。見た目上、袋の底に溜まったものは入れないほうがよいと学ぶ。)
麹水にフルーツを入れておくと、そのフルーツが持っている香りや甘み(ついでに色も)が溶け出してきます。麹水には元々麹の風味とあっさりした甘さがありますが、そこにフルーツの風味を加えることで、舌にも目にもおいしいドリンクにしたのが麹フルーツパンチです。
横から見た麹フルーツパンチ~底の白い部分が米麹。少量ずつ異なるフルーツで作っても楽しい。 - 漬けるフルーツの種類
- 希釈した麹水の甘みは控えめなので、フルーツから出る甘みと合わせてちょうどよい程度になります。そのため1種類のフルーツだけで作る場合は、元々甘みが十分にある果物を使いましょう。複数のフルーツを入れるときも、甘みのよく出るフルーツを少なくとも1種類はベースとして入れるのがおすすめです。
初めて使うフルーツは予想外の結果となることもありますが、まあ何を入れてもそんなにひどいものにはならない(はず)と思いますし、未知の味を求めて挑戦あるのみ、ということで。
3-1.いろいろなフルーツの例も参考にしてください。 - 漬けるフルーツの量
- 甘みや香りがよくが出るものだと、一種類100g(レシピ分量の最少量)だけでもおいしいです。この量だと見た目はちょっとフルーツが浮いているという感じになりますが。甘みの出にくいものは量を増やす必要があります。見た目を豪華にしたいときもフルーツ多めで。
下の画像は、カップ1杯(200mlくらい)につきレシピ全量の1/4程度を小分けにしたものです。ブルーベリーは10粒程度で表面が埋まるくらい、マンゴーとパイナップルは一口サイズのものが3~4切れ入っています。
レシピの分量に換算すると、ブルーベリーは全部で100g程度、マンゴーとパイナップルはそれぞれ160~200g程度になります。
小さめの容器なら一人分から手軽に作れるのでおすすめですよ。
1カップ当たり:ブルーベリー25g程度、マンゴーとパイナップルは3~4切れで40~50g程度。 - フルーツは冷凍のほうが漬かりやすい
- フルーツは生よりも冷凍したもののほうが漬かりやすいので、時間短縮したい時や、そのままでは漬かりにくいフルーツは一旦冷凍したものを入れてみてください。
- 漬かりにくいフルーツはもうひと工夫!
- 皮にしっかり守られてプリプリしているフルーツ(ぶどうなど)は、とても漬かりにくく、待っていても何も起きない可能性が高いです。皮を剥くとか半分に切る(さらに冷凍するとより漬かりやすい)などして身の部分を麹水と接触させる工夫をしましょう。
ちなみにブルーベリーは冷凍すれば、丸ごと皮付きのままでも味や色が出てきます。種類によるのかもしれませんが、生だといくら待っても出てこない可能性大なので冷凍がお勧めです。 - 漬けるフルーツと漬けないフルーツ
- フルーツパンチの場合、全てのフルーツを麹水に漬けなくてはいけない、というわけではありません。
漬かりやすいフルーツだけを麹水と共に寝かせておき、時間をかけても漬かりにくいものや、逆に色や味が抜けやすく時間の調整が難しいものについては、食べる時に盛り付けてフルーツ自体を楽しんでもよいでしょう。
異なる種類のフルーツを漬け込む場合は、漬かりにくいものから時間差で投入していくこともできます。 - 濃縮麹水の希釈
- 麹水の最終的な希釈率はお好みで構いません。希釈後の割合が、麹:水=100g:500ml(g)だとそのまま飲んでもほんのり甘さが感じられます。さらに希釈するとかなりあっさりした甘さになります。もっと甘いのがよければ希釈水を減らしてください。麹水はフルーツが漬かる量あればいいので、まずは濃い目に作っておき、後からお好みで水を追加するなどして調整できます。
小分けにした希釈麹水。それぞれ異なる希釈率にしたり、フルーツの種類を変えたりしても。 - 濃縮麹水(麹1:水2)の保存
- 冷蔵/冷凍どちらでも保存可能です。冷凍の場合はかなり長く保存できると思いますが、冷凍庫の臭いがつかない程度にしておくのがよいでしょう。冷蔵庫の場合は、1週間~10日程度は問題ありません。
そのまま置いておくと徐々に酸味が出てくることがありますが、変な味や臭いがない場合は乳酸菌や酵母の仕業なので、そのまま飲んでも問題ありません。ただし、酸味が出てくるのと並行して甘みがなくなっていくので、お早めにどうぞ。 - 希釈後の麹水の保存
- 希釈率や庫内温度にもよりますが、冷蔵庫で4~5日と考えておくとよいです。濃いほうが長く持ちします。冷凍しても構いませんが、量が多いと場所の確保が大変かもしれません。
希釈した麹水も濃縮麹水と同様、冷蔵庫に入れたままにしておくと、酸味が出てきます。元々甘みが少ないので、酸味が出てから甘みがなくなるまであっという間です。酸味が出たと思ったらすぐ飲んでしまったほうがよいでしょう。 - 麹フルーツパンチの保存
- フルーツを入れた後に冷蔵保存する場合、液体部分が少なすぎるとフルーツが空気に触れる部分が多くなり、通常より悪くなるのが早いので気をつけましょう。たとえフルーツの量が少なくても、長く置くとフルーツの味が抜けてしまいますし、何より生のフルーツを使っているので長くは持ちません。完成後は早めに食べるのが吉です。
- 見た目や食感を重視して米麹を取り除く場合
- 通常は麹を入れたままフルーツを投入して問題ないのですが、麹の見た目や食感が気になる場合は、取り除いても構いません。希釈した麹水が甘くなるまで待って、ざっと漉すなり搾るなりして麹を取り除いてください。
麹から搾り取った麹水の量は、作る時に入れた水分から1割減くらいになります。(例:麹100g、水500mlで作った場合、搾り取った液体は450ml弱になる。) - ちなみに漬かっている麹から水分を搾り取った後、残った麹には特に味がありません。麹の甘みが液体部分に移り切ると、フルーツ同様、麹も抜け殻状態になります。ということは麹がなくなっても味に影響はありません。まあ・・・でももったいない気がするので、大抵そのまま食べちゃうんですけどね。
- 保温温度(方法①と方法②)について
- レシピの保温方法①と②のどちらで行うにしても、保温後に甘さがきちんと出て芯が取れていることが大切です。
方法①は、57℃10時間にセットして保温器に入れたらあとは待つだけの手間いらずで手軽に作れます。もし10時間後に取り出せそうにない場合は、最初から少し長めの時間(12時間程度まで)にセットしておきましょう。
方法②は、50℃10~20時間の保温後、55~57℃に切替えて3~4時間保温します。これは、麹:水=1:2で保温する場合のものです。温度の切替があるので少し手間ですが、低温で保温するので長く酵素を働かせ続けることができます。低温での保温を長め(14~15時間以上)にすると、方法①と比べて希釈後の麹水の甘みやまろやかさが増します。
最後に高めの温度にするのは麹の芯を取るためです。高い温度は短時間なので保温後も酵素の力がある程度は残ります。(※手順のところにも書いたように、ヨーグルティアでは切り替えてから30~1時間ほどでかなり温度差が出始めます。60℃前後の高温になる部分が出てくるので、全体を混ぜて温度差をおくとよいです。)
麹フルーツパンチを作る上では、保温後の酵素の働きは特に必要ありませんが、濃縮麹水を別用途に使いたい場合などで酵素が気になる人はこちらでやると安心かもしれません。 - 濃縮麹水で米麹の芯が残ってしまう場合
- 米麹によっては低温だと芯がなかなか取れないことがあります。また、
保温時の水分が少なすぎても芯が残るので気をつけましょう。 - ヨーグルティアでの場合は、容器中心部の温度が低く、側面付近は高くなるので、中心部に芯が残りやすいです(内容物による。水だけならほぼ均一)。もし芯が残っていたら全体を混ぜて1時間ほど保温を延長してください。余裕があれば、保温中に時々全体を混ぜるとよいです。
- 温度は問題なさそうなのにいつも芯が残ってしまうという場合は、保温時の水分を増やしてください。麹1:水3以上で保温してみましょう。増量分は希釈用の水から取り分けます。希釈水の全量を保温時に入れてしまっても構いません。水の量が増えると低温では臭いが出たりするので、保温方法①57℃10時間で保温してください。
濃縮麹水(麹1:水2)にするのは、希釈率の調整がしやすい、保温後の希釈(冷水)で温度が下がるので冷ます手間が省ける、保存しやすい、一度に沢山作れる、他の用途にも使える(かも)、などの利点があるためです。特に必要なければ濃縮麹水にしなくても問題ありません。 - 保温後に残った芯を手っ取り早くなくしたい場合は、とろ火にかけましょう。5分くらいで芯が取れてくると思います。時々舌で確かめながら温めてください。芯がなくなったらすぐ火から下ろします。長時間かけると水分が飛んでしまいます。
ちなみにステンレスなどの鍋の底に薄っすら白い汚れが残っていたりしますが、麹を温めた後は汚れが取れてピカピカになります。これも酵素の力ですね。(最後のひと働きで、その後は働かなくなります。) - 火にかけたくないけど芯が気になるという場合は、前項「見た目や食感を重視して米麹を取り除く場合」を参考にして麹を取り除いてください。
- 以上、麹の芯について注意点を述べましたが、完璧に芯が取れなかったとしても小さいものがわずかに残っている程度ならそのままにしておいても構いません。麹の芯を食べたくらいで死んだりしませんしね。気になるか気にならないかの問題です。ただし、大きな硬い芯がゴロゴロしている場合は、明らかに保温がうまくいっていないので温度や水分を見直しましょう。
- (ヨーグルティア使用)少量の麹水を作る場合
- ヨーグルティア付属の容器は1200ml程度の容量なので、レシピより少ない量の濃縮麹水を作る場合は、容器が大きすぎてうまくいかないかもしれません。その場合は、保温時の水を多くして全体の量を増やしてください。保温時に希釈用の水も合わせて全部入れてよいです。保温方法①57℃10時間で保温します。
- ヨーグルティア付属の容器を使わず、小さい容器で少量の麹水を作ることもできます。ちょっと荒っぽいですが、材料を入れた容器をそのままヨーグルティアに入れて保温します。容器はできるだけヨーグルティアの側面や底にくっつくように入れましょう。保温時の水の割合は、麹1:水3以上にし、保温方法①57℃10時間で保温してください。カップ1程度の麹フルーツパンチであれば、少量なので希釈分も合わせて全量の水で保温してもよいでしょう。
例えば一人分の麹水を作りたい場合は、カップ1程度の容器に麹20~25g、水100~125gを入れてそのまま保温すると一人分の(希釈)麹水ができます。お試しで作ってみたいときなどに便利です。 - 小さい容器で濃縮麹水(麹1:水2)もできないことはありませんが、なかなか難しいです。一応確認のために、レシピ分量(麹100g、水200ml)を300mlくらいの縦長のプラスチック容器(手順1-4で保温前後の比較画像に使ったもの)に入れて、57℃10時間でやってみたところ、ほぼ芯は取れていました。しかしこれは容器の形状にもよると思います。なるべく容器がヨーグルティア本体の側面や底面に接近または接触するように置き、熱が伝わりやすくするとよいでしょう。
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2.麹フルーツパンチ作りの道具
使用した道具の紹介です。甘酒作りの道具と同じです。ご参考まで。
以下、タイトル文字をクリックすると説明部分が開閉します。
3.参考資料~麹フルーツパンチいろいろ
3-1.いろいろなフルーツの例
同じ種類のフルーツでも、甘かったり酸っぱかったりと味はいろいろ、味の好みも人それぞれなので、ご参照まで。
- マンゴー、パイナップルなど南国系の甘いフルーツ
- 元々甘いフルーツなので、甘みや香りがよく出ます。冷凍なら半日程度の寝かせ時間でOK。果物から味が抜けるのも早いです。生の場合については記憶喪失なので各自お試しください。
- 現在個人的に主力となっているのは市販の冷凍マンゴーやパイナップルです。一口大にカットしてあるので便利!1カットが12~25g以上と幅があります。カップ1くらいのフルーツパンチには3~4切れで満足です(と自らに言い聞かせる)。メーカーによって味の良し悪しがあるので食べておいしいものを使ってください。
左:パイナップル、右:マンゴー - ブルーベリー
- 冷凍だと短時間で色や香りが出やすいです。果物自体にも味や色が残って抜け殻化しにくいので使いやすいです。冷凍の場合は色が濃く出るので見た目が重要な場合は注意しましょう。個人的には寝る前に仕込んで朝に食べるパターンが多いです(冷凍ブルーベリー使用)。ちなみに、もう少し明るいワイン色にしたい場合はレモン汁などの酸味を少し加えるとよいです。
冷凍ブルーベリーの麹フルーツパンチ。
ブルーベリーの麹フルーツパンチ。冷凍だと色も味もしっかり出る。 - いちご
- いちごは麹水に色がきれいに出ます。ただし、いちごからも色が抜けやすいので悩ましいです。色を出すために漬けるものと盛り付け用とで分けて入れるとよいかもしれません。特に冷凍は早く色が抜けるようです。
冷凍のストロベリー:麹水がいちご色に。
冷凍ストロベリー:どんどん色が抜けて白いちごに。麹水の色はいちごの量で濃淡が変わる。※右上の白いものは色の比較のために入れた梨。
冷凍ストロベリー:左は入れて間もないもの。右は入れて1~2時間以上経ったもので色が抜けている。 - バナナ
- 香りは出るがヌメリも出るので入れすぎ注意!味については記憶喪失ですが、可もなく不可もなくだった気がします。
バナナの麹フルーツパンチ - もも
- 甘みと香り共に出ます。果物からは味が抜けやすいです。遠い昔、財布の紐がゆるかったときの記憶なのでご参考まで。
- ぶどう
- 冷凍でも丸ごと入れるとほとんど変化がありません。種類にもよりますが、新鮮でプリプリしているものほど強敵です。切ってすぐに果汁がたくさん出てくるようなら冷凍せずとも味は出ると思います。生でダメなら冷凍してからカットすると、1日程度で甘みや(濃い色の皮なら)色が出てきます。香りの強さはぶどうの種類によりけりですが、あまり出ないように思います。
半分カットしたぶどうを漬けているところ。白いのは梨。
ぶどう入りの麹フルーツパンチ。白いのは梨。 - 梨
- 甘みはよく出るが香りは少ないです。酸味もないので他のフルーツと組み合せるときのベースにするとよいかもしれません。比較的、果物自体にも味が残ります。単独で使う場合は、甘さはあるが物足りない感じになるでしょう。洋梨でも同様の傾向がありますが、普通の梨より風味があって、洋梨自体の味も濃いので単独でもおいしいです。
普通の梨とパイナップルの麹フルーツパンチ。梨だけだといまいちなので他のフルーツも入れてみる。 - りんご
- 爽やかな香りと甘さがほどよく出るので、これ単独で作るのもおすすめです。生りんごをそのまま入れても液体に漬かっているのであまり変色しません。りんご自体もしゃきしゃきして食べるとおいしいです。
- りんごや梨は1切れ(1/8個)で30~35g程度です。カップ1程度の1人分なら、りんごは1.5~2切れ(45~70g)で十分でしょう。
250ml容器に麹水とりんごを小さく切って入れたところ。りんごの量=47g。重量に比べて見た目が多く家計にやさしい果物。これから冷蔵庫にて寝かせる予定。
りんごの麹フルーツパンチ。麹水に漬かっているので色の変化は少なめ。
上は普通のりんご1/8カットが2切れで63gだったもの。1切れ30g程度のようだ。 - 実は加熱してもいけます。これについては次章「3-2.変り種~ちょっと加熱でおいしいフルーツ」を参照のこと。
- いちじく
- ほとんど甘みは出ませんでした。ほのかに香りが移る程度。漬けるのには向かないようです。品種によるのかもしれませんが。いちじくを愛しているなら一度試してみてもよいかも。
いちじくを単独で入れてみたが・・・。待っても何も起きなかった。 - 柿
- 種類にもよりますが、柿の風味は麹水に移ります。甘みは期待できないと思ったほうがよいかも。
- まくわうり
- 元々甘みや香りの少ない瓜ですが、他の果物と組み合わせれば意外といけます。箸休め的な存在です。
以前、味のしないまくわうりを毎日食べる羽目に陥ったときに、もともと味がないのだから、他の果物で作った麹フルーツパンチに入れても大した影響はなさそうだと思いついて入れてみたら結構いけました。
他力本願で、他の果物から甘みが十分出ている所に入れると、まくわうり自体が甘くなくてもおいしく食べられます。まくわうりで困っていたら試してみてください。
注意点としては少しぬめりが出ます。入れた直後に強く感じますが、置いておくとあまり気にならなくなります(量にもよる)。 - トマト
- 見た目かわいいので入れてみましたが、トマトはトマトでした。飾りとしてならOKかも。
以上、記憶にある範囲でのご紹介です。フルーツは品種や産地、時期によっても全然味が違うので、その時々で手に入るものを試してみてください。もしくは私のように便利さ優先で冷凍フルーツを使えば1年中安定した仕上がりになるでしょう(笑)。
いろんなフルーツで試してぜひ結果を教えてくださいね!
3-2.変り種~ちょっと加熱でおいしいフルーツ
涼しくなってきた頃におすすめの麹フルーツパンチ。できたての温かいままを食べてもおいしいです。もちろん冷やして食べてもおいしい!
秋が旬のりんごで簡単に作り方をご紹介します。りんごは加熱すると生とは違ったおいしさが出てきます。甘さもアップしますよ。
通常の作り方とちょっと違いますが、最初から希釈した割合(私の場合は麹:水=1:5)で麹水を仕込みます。保温時にりんごもいっしょに入れます。保温方法①57℃10時間で保温します。そうすると、保温が完了した時点でりんごにも熱が通っています。
もしくは、最初からりんごを入れて保温しなくても、麹水が作ってあれば、そこにりんごを入れて再保温で簡単にできます。2~3時間の保温でよかったと記憶していますが、物足りないようであれば保温時間を延長してください。りんごの量はお好みで構いません。
下の画像は、保温後のりんごと生のりんごの色の違いを比較したものです。保温したりんごは赤みがかかってきます。
梨も同様に加熱してみたら違ったおいしさがありました。りんごと同様の保温で4~5時間といったところでしょうか。ちょっと軟らかくなりすぎるかもしれないので、お好みの食感や甘さが出る時間に調整してください。
画像は普通の梨ですが、洋梨でも同じような見た目の変化があります。個人的には洋梨のほうがおいしいかったです。保温後、冷蔵庫に入れておくと味が落ち着いて甘みが増して濃厚になります。
ちなみに、生でダメだったいちじくでも試してみたのですが、特においしくなることはありませんでした。
他にも加熱してもおいしいフルーツがあると思うので、これはいけるというものがあったら是非教えてください。これはまずい!情報も大歓迎です。
3-3.おまけ~濃縮麹水や麹フルーツパンチが余ったら
もし濃縮麹水や麹フルーツパンチが余ったら、ちょっと変身させてみましょう。
濃縮麹水が余った場合
濃縮麹水の場合は、濃い甘酒のようなものなので甘味料として使うとよいです。そのままヨーグルトなどに掛けて食べてもおいしいですし、もちろんお菓子や料理に使用してもよいです。粒々が気になるようであれば、ミキサーにかけてペースト状にすると使いやすいでしょう。
麹はとろ火で少し煮詰めると甘みが濃厚になるので、お好みで試してみてください。とろ火が苦手な方は湯煎にかけて煮詰めるのが簡単です。
夏でしたら、余った濃縮麹水をそのまま保存袋や容器に入れて凍らせるだけで簡単アイスのできあがりです。冷凍しても硬くなりすぎず食べやすいアイスになります。食感はしゃりしゃりしています。ガリガリにはならないのでちょっと室温に置いておけばスプーンで食べられますよ。ジップロックなどの袋に薄めに平らにして冷凍しておけば、さらに簡単にほぐせます。お好みでバナナなどのフルーツを混ぜてもおいしいでしょう。
ミキサーを使うのであれば、フルーツと濃縮麹水、牛乳や豆乳などをミキサーにかけて冷たいジュースやスムージーにしても。ちょっとしたおやつにどうぞ。
ま、暑いしだるいし眠いし、いろいろ考えるのが面倒だという時は、とりあえず冷凍保存しておいて使い道は後で考えるというのも手ですね。
麹フルーツパンチが余った場合
麹フルーツパンチが余った場合は、加熱ありの加工をすると消費期限が少し伸びます。
煮詰めてジャム風にしてもよいですし、煮詰めないまでも、お好みで香辛料やワインなどを加えて温かい飲み物として飲んでもおいしいです。
寝かせすぎでフルーツから味が抜けしまっても、煮詰めてしまえば関係なし。煮詰め具合はお好みで。甘さが足りなければ甘味料で調整してもよいですし、煮詰めるときにフルーツを追加したり、香辛料を加えたりしてもよいでしょう。残り物の加工なので、あるもので簡単に作ってしまいましょう。
希釈後の麹水が余った場合
希釈後の麹水が余ってしまった場合は、そのまま飲んでしまうのが一番簡単です。というか、他にこれといったものが思い浮かびませんね。
甘さが足りないようならお好みの甘味料を足してもいいと思いますし、このとき柑橘系の果汁などを足すと、より爽やかでおいしいジュースになります。
フルーツのコンポートなどのシロップを入れてもおいしいですよ。私は少し酸味のある梅や杏のシロップが好きですが、これもお好みで試してください。
以上、簡単なものばかりでしたが、皆さんはどんな使い道を思いついたでしょうか。何かよいアイディアがあったら教えてくださいね!
おわりに
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